僕 は 君 の 事 が 好き だけど 君 は 僕 を 別に 好き じゃ ない みたい 歌詞。 【碇シンジSS】アスカ「男は素直で可愛らしいのが好き・・・ツンデレは時代遅れ」

僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい 歌詞「back number」ふりがな付|歌詞検索サイト【UtaTen】

僕 は 君 の 事 が 好き だけど 君 は 僕 を 別に 好き じゃ ない みたい 歌詞

「赤司君。 こんな夜分にすみません。 」 「いいんだよ、黒子。 俺も久しぶりにお前と話がしたいと思っていた所だ。 」 急な黒子からの電話に内心、心踊らせていたがこんな時間の電話だ。 きっと何か俺にしか出来ないような相談事でもあるんだろう。 「で、どうしたんだい?」 「実は…好きな人ができたんです。 協力してくれませんか?」 思わず意識が遠退きそうになった。 俺が中学時代出会った俺を含めた5人のチームメイト達は揃って10年に1人の才能を持つと言われたバスケット選手だった。 その名を『キセキの世代』という。 だが、その才能に皆が傲っていた。 そんな俺達を変えてくれたのが、幻の六人目である黒子テツヤだった。 感謝なんて言葉では言い表せないだろう。 いや、むしろそれ以上の感情が最近では生まれてしまったか。 俺は黒子を愛している。 だから黒子が困っているのなら俺が助けてやりたい。 それはきっと他の皆も同じ考えの筈だ。 だが…これは想定外。 「黒子もそういう年頃になったか。 で、相手は同じ学校の生徒かい?」 「はい。 バスケ部の先輩なんです。 」 「相田監督か?」 「違います。 カントクじゃ無いんです。 …おかしいですか。 」 誠凜でバスケ部に所属する女子学生は相田監督ただ一人。 それが違うという。 そして黒子の今の台詞。 「男か…?」 「はい。 男が男好きになるのが滑稽ですか?この想いが叶いっこないって思いますか?。 決めつけないで下さい。 」 「いや、好きになった相手の性別にとやかく言うつもりはない。 」 黒子は見た目に反して諦めがかなり悪い。 今回の件も俺を利用して最後の足掻きに出ようとしているんだろうな。 黒子は儚げな印象の割りに中身が真っ黒だから。 「で、俺に何をして欲しいんだ?」 「赤司君にしか出来ない事です。 」 「俺にしか出来ない?」 「僕の事、好きなふりをしてくれませんか?」 好きなふり…か。 「黒子は相変わらず鈍いんだな。 」 「何の事ですか?」 「何でもないよ。 それで?詳しい作戦は?」 そうして、京都の夜は更けていった。 数日後、土曜日、東京。 駅に到着すると、黒子が迎えに来てくれた。 「久しぶりだな、黒子。 お前の誕生日以来か。 」 「本当に久しぶりです。 おかしいですね。 あの頃は毎日一緒に体育館を駆け回っていたのに。 」 「本当だ。 」 少し干渉に更ける俺と黒子。 だが、俺は内心別の事を考えているし、それは黒子も多分同じだろう。 互いにどう好きな相手を追い詰めるかで頭を一杯にしている。 と、そこに俺の同行者から声がかかった。 「お久しぶり、お土産買って来たのよ。 誠凜の皆さんの分もね。 気に入ってくれるかしら?」 「はい。 勿論です。 お気遣いありがとうございます。 実渕さん。 葉山さん、根武谷さんも長旅お疲れ様です。 」 「いーんだって。 気にすんなよ。 」 「それより腹へったな。 」 「電車の中であれだけ食ってたじゃない。 」 俺と黒子はこの計画を進める為に、洛山と誠凜の練習試合を企画した。 黒子伝いに相田監督に申し込んだら簡単に受け入れてくれた。 距離が遠いので一泊二日での日程での企画だ。 この期間中、俺はなるべく黒子に圧力をかけながら独占欲を丸出しにする、という至ってシンプルな計画になっている。 正直俺には都合が良い。 「実渕。 俺は少し黒子と別行動を取る。 後は頼んだ。 」 「任せて、征ちゃん。 」 俺達はタクシーでその場を後にした。 黒子に誘われてマジバで作戦会議をする事にした。 黒子は思っていないだろうがこれはデートと言っても過言ではない。 だがあわよくばもっと先の展開へ…というのは今回は望めそうにない。 仕方無い。 今は慎重にいかねばならない。 「伊月先輩ってわかりますか?彼がターゲットです。 」 俺のターゲットは何時でもお前だけどね。 「ああ。 わかる。 同じPGとして良い選手だった。 」 「そうでしょう。 伊月先輩は格好いいんです。 」 「妬けるな。 」 「何ですか?」 「同じPGとして妬けるって言ってるんだよ。 俺は格好良くないのかい?」 「そうですね。 PGでなら伊月先輩の次位には格好いいです。 」 「ならいい。 」 全く良くはない。 黒子が俺以外の誰かを褒めるなんて悪夢か。 だが、今は大人しく黒子の作戦に従うのが懸命だ。 いざという時、頼れると思われていた方が良いだろう。 「で、赤司君は伊月先輩の前で僕にとにかくアピールして下さい。 勿論僕はいやがります。 」 「ずいぶんありきたりな作戦だな。 もっと演出とかしなくて良いのか?」 「いえ、赤司君ってだけでもう充分な演出ですから。 なんせ、魔王様ですし。 」 「何か言ったかい?」 「いえ、なにも。 」 こっちも敵の情報が欲しい所だな。 「伊月さんに告白はしたのか?」 「はい。 …振られています。 」 「どういって?」 「ずっと好きでしたって言ったら、今はバスケが一番大切だから…と。 」 「脈はあるのか?」 「よく、わからないんですよ。 」 「どういう事だ?」 黒子にしては心底困ったという顔をした。 「実際、面倒見が凄く良いんです。 それも露骨に僕にだけ。 振られた後もそれは変わらないですし。 弟みたいに思われているとかでしょうか?」 「その可能性も無きにしもあらず…だな。 」 「なら、その家族愛を別のものと勘違いさせる事が出来ればあるいは。 」 「お前の想いは届くかも知れないな。 」 そんな事はさせないがな。 その伊月さんが黒子をどういうつもりで贔屓しているのか知らないが、最後に黒子を手に入れるのは俺だ。 そして日曜日。 両校でセッティングした練習試合の日だ。 場所は体育館を借りて行われる。 「今日は胸を借りるつもりで挑ませて貰います。 」 「どっちが勝っても負けても良い勝負にしましょう。 」 誠凜の主将の日向さんと握手する。 そして黒子を見て俺は一言。 「黒子。 うちがこの試合に勝ったら俺のものになってくれるね?」 演技1割、本音9割という所か。 「「「 なっ!? 」」」 「なぁに!征ちゃん!黒子君の事、好きだったの?お姉さん応援しちゃうわ!」 「まじで!?赤司!うーん、まぁ、黒子なら違和感ないか。 」 「俺は腹が膨れるならなんでもいい。 」 誠凜は皆驚きを隠せないようだがそれは想定内。 逆にうちの皆が許容範囲が広い事に驚いたな。 これなら試合に本気を出してくれるだろう。 「おい、赤司!」 「なんだ?火神。 」 「黒子の気持ち、無視してんじゃねぇよ。 」 「なんだ?お前も黒子が好きなのか?」 「ばっ!?そういうんじゃねぇよ!」 確かに火神のこの咄嗟に黒子を守ろうとするのは仲間だからだな。 それはそうと肝心の伊月さんはどうだ? 要注意だと思ったが、ノーリアクションという事でいいのか。 先程から唖然とした顔で俺を見るだけだが。 つまらん。 これなら俺が何もしなくとも黒子は失恋するだろう。 そして晴れて俺のものになれ。 そんな考えが浮かんだその時。 「待った。 」 声をあげたのは要注意人物筆頭の伊月さんだった。 「何ですか?」 「黒子には、好きな相手がいるんだ。 だからその要求はのめない。 」 右腕を伸ばし、その向こう側に黒子を庇う伊月さん。 黒子は黒子で何時もは何時もで無表情を貫いているその顔を緩ませた。 でも俺は黒子と事前に打ち合わせている。 嫌がろうがなんだろうがグイグイ踏み込んで行けと。 「伊月さん。 人の恋路を邪魔するのは野暮というものですよ。 それと、俺の黒子に近付かないで貰えませんか?あまり気分の良いものじゃない。 」 「黒子はお前のものじゃない。 」 「それならまず、この試合に勝って見て下さい。 勝てるものならね。 」 伊月さんは未だに黒子を庇ったままで頷いた。 試合は当たり前だが、俺達、洛山が勝った。 当然だ。 向こうは鉄心を欠いているんだからな。 だが、それでもやはり誠凜は良い動きをする。 火神のゾーンや、日向さんの3Pも中々だが、伊月さんに鷲の鉤爪をくらう時が一番ヒヤッとする。 WCでの事を思い出すからだろうか? それとも黒子の事で俺も焦っているのか? だが、勝ちは勝ちだ。 「俺達の勝ちだ。 約束を守って貰おうか、黒子。 」 「赤司君。 僕には好きな人がいるんです。 君の気持ちには今のところ答えられません。 」 「約束を破るのかい?」 もう、演技というものを忘れてしまいそうだな。 そんな時、またしても伊月さんの横槍が入った。 「赤司。 あれは約束なんかじゃなかった。 黒子は承諾さえしていない。 だから無効だ。 」 その伊月さんの言葉に誠凜側から賛同の言葉が相次ぐ。 一方、洛山側からは主に実渕が俺の約束がいかに有効であるのかを語る。 そんな水掛け論が皆を巻き込んでだんだんおれも煩わしくなってきた。 用はあれだ。 俺としては黒子を振り向かせて尚且つ、伊月さんに釘を刺せればかまわないんだ。 それを行うのにこの口論は不必要だ。 「そろそろ皆黙って頂けませんか?先程の約束は撤回する事にします。 」 「え?なんでよ、征ちゃん!」 「ふー、わかって貰えたか。 」 「良かったな、黒子。 」 伊月さんが黒子の肩に手を置いた。 黒子はそれが嬉しいのかはにかんで笑っていた。 気にくわないな。 俺は黒子と伊月さんの元に足を進めていく。 「え?赤司君?」 「こっちを戴く事にするよ。 」 未だに肩に伊月さんの手が置かれていたが知ったことじゃない。 どれだけ近くにいても、自分では守れないと思い知れ。 さっと黒子の顎に指を当て素早く唇を掠め取った。 放心する黒子の口内を蹂躙する。 狭くて微かに甘い。 バニラシェイクの効果だろうか? ふと、気配を感じてそれを避けた。 伊月さんの拳だった。 「黒子に近付くな。 」 「それはあなたに言われるような事じゃない。 」 「赤司…君…。 」 「お前が悪いよ、黒子。 何時までも鈍いままのお前がね。 」 帰るぞと洛山のメンバー達に声をかけていた時だった。 黒子が駆け寄って来たのは。 これはもしや!? さっきのキスで俺の魅力に気付いたのか? 俺は振り向いて黒子を受け入れようと少し腕を広げて迎える準備に入った。 「…赤…君。 赤司君!待って下さい!」 「どうしたんだい?黒子。 やっと俺の魅力に気付いたのかな?」 「イグナイト!」 「グフッ…!」 何故か胸に飛び込んできたのは黒子でなく黒子の掌痕だった。 防御も何も出来ていなかった俺は体をくの字に曲げる。 「僕のファーストキス!返して下さい!」 「いくら俺でも…不可能…。 」 「じゃあせめてもう一発、イグナイトを…。 」 「い、いや、流石にもう無理。 」 突然、脇に後ろから腕を差し込まれて羽交い締めにされた。 「なっ!?誰だ!」 「実渕さん。 」 「ダメよ、征ちゃん。 これはケジメなのよ。 いくら征ちゃんだって乙女の唇を無断で奪うのは罪だわ。 罪は償わなきゃ。 はい、黒子君。 やっちゃって頂戴。 」 「ありがとうございます、実渕さん。 イグナイト!」 「ゥグッ…!」 こうして俺は気を失う事となった。 「こんばんは、赤司君。 今日はありがとうございました。 京都には無事に帰れましたか?」 「ああ。 俺は気が付いたら京都に戻っていたよ。 」 「まぁ、そういう日も有りますよね。 」 「そうそう無いと思うが。 」 「それより聞いてください!」 「どうしたんだ?」 「君が帰った後なんですけど、伊月さんがなんだか優しくなったんです。 僕の周りは危ない人が多そうだから出来るだけ側にいて守りたいって言ってくれたんです。 作戦勝ちですね!」 「因みに付き合っては?」 「それは残念ながら…。 」 「そうか。 俺なら何時でも協力するからまた声をかけてくれ。 」 「ありがとうございます。 その時は改めて連絡します。 そろそろ遅くなりましたね。 続きはまた今度にしましょうか。 」 「そうだな。 名残惜しいが。 それじゃあまた。 」 「はい。 また今度。 」 そうして電話を切る。 今の黒子の話の内容からして、付け入る隙はまだまだ十分にある。 今度は黒子を怒らせる事の無いように気を付けて作戦を綿密に練る必要があるか。 赤司征十郎は全く懲りていなかった。

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#赤黒 #黒子総受け 赤司征十郎は懲りる事を知らない【黒子総受け】

僕 は 君 の 事 が 好き だけど 君 は 僕 を 別に 好き じゃ ない みたい 歌詞

「赤司君。 こんな夜分にすみません。 」 「いいんだよ、黒子。 俺も久しぶりにお前と話がしたいと思っていた所だ。 」 急な黒子からの電話に内心、心踊らせていたがこんな時間の電話だ。 きっと何か俺にしか出来ないような相談事でもあるんだろう。 「で、どうしたんだい?」 「実は…好きな人ができたんです。 協力してくれませんか?」 思わず意識が遠退きそうになった。 俺が中学時代出会った俺を含めた5人のチームメイト達は揃って10年に1人の才能を持つと言われたバスケット選手だった。 その名を『キセキの世代』という。 だが、その才能に皆が傲っていた。 そんな俺達を変えてくれたのが、幻の六人目である黒子テツヤだった。 感謝なんて言葉では言い表せないだろう。 いや、むしろそれ以上の感情が最近では生まれてしまったか。 俺は黒子を愛している。 だから黒子が困っているのなら俺が助けてやりたい。 それはきっと他の皆も同じ考えの筈だ。 だが…これは想定外。 「黒子もそういう年頃になったか。 で、相手は同じ学校の生徒かい?」 「はい。 バスケ部の先輩なんです。 」 「相田監督か?」 「違います。 カントクじゃ無いんです。 …おかしいですか。 」 誠凜でバスケ部に所属する女子学生は相田監督ただ一人。 それが違うという。 そして黒子の今の台詞。 「男か…?」 「はい。 男が男好きになるのが滑稽ですか?この想いが叶いっこないって思いますか?。 決めつけないで下さい。 」 「いや、好きになった相手の性別にとやかく言うつもりはない。 」 黒子は見た目に反して諦めがかなり悪い。 今回の件も俺を利用して最後の足掻きに出ようとしているんだろうな。 黒子は儚げな印象の割りに中身が真っ黒だから。 「で、俺に何をして欲しいんだ?」 「赤司君にしか出来ない事です。 」 「俺にしか出来ない?」 「僕の事、好きなふりをしてくれませんか?」 好きなふり…か。 「黒子は相変わらず鈍いんだな。 」 「何の事ですか?」 「何でもないよ。 それで?詳しい作戦は?」 そうして、京都の夜は更けていった。 数日後、土曜日、東京。 駅に到着すると、黒子が迎えに来てくれた。 「久しぶりだな、黒子。 お前の誕生日以来か。 」 「本当に久しぶりです。 おかしいですね。 あの頃は毎日一緒に体育館を駆け回っていたのに。 」 「本当だ。 」 少し干渉に更ける俺と黒子。 だが、俺は内心別の事を考えているし、それは黒子も多分同じだろう。 互いにどう好きな相手を追い詰めるかで頭を一杯にしている。 と、そこに俺の同行者から声がかかった。 「お久しぶり、お土産買って来たのよ。 誠凜の皆さんの分もね。 気に入ってくれるかしら?」 「はい。 勿論です。 お気遣いありがとうございます。 実渕さん。 葉山さん、根武谷さんも長旅お疲れ様です。 」 「いーんだって。 気にすんなよ。 」 「それより腹へったな。 」 「電車の中であれだけ食ってたじゃない。 」 俺と黒子はこの計画を進める為に、洛山と誠凜の練習試合を企画した。 黒子伝いに相田監督に申し込んだら簡単に受け入れてくれた。 距離が遠いので一泊二日での日程での企画だ。 この期間中、俺はなるべく黒子に圧力をかけながら独占欲を丸出しにする、という至ってシンプルな計画になっている。 正直俺には都合が良い。 「実渕。 俺は少し黒子と別行動を取る。 後は頼んだ。 」 「任せて、征ちゃん。 」 俺達はタクシーでその場を後にした。 黒子に誘われてマジバで作戦会議をする事にした。 黒子は思っていないだろうがこれはデートと言っても過言ではない。 だがあわよくばもっと先の展開へ…というのは今回は望めそうにない。 仕方無い。 今は慎重にいかねばならない。 「伊月先輩ってわかりますか?彼がターゲットです。 」 俺のターゲットは何時でもお前だけどね。 「ああ。 わかる。 同じPGとして良い選手だった。 」 「そうでしょう。 伊月先輩は格好いいんです。 」 「妬けるな。 」 「何ですか?」 「同じPGとして妬けるって言ってるんだよ。 俺は格好良くないのかい?」 「そうですね。 PGでなら伊月先輩の次位には格好いいです。 」 「ならいい。 」 全く良くはない。 黒子が俺以外の誰かを褒めるなんて悪夢か。 だが、今は大人しく黒子の作戦に従うのが懸命だ。 いざという時、頼れると思われていた方が良いだろう。 「で、赤司君は伊月先輩の前で僕にとにかくアピールして下さい。 勿論僕はいやがります。 」 「ずいぶんありきたりな作戦だな。 もっと演出とかしなくて良いのか?」 「いえ、赤司君ってだけでもう充分な演出ですから。 なんせ、魔王様ですし。 」 「何か言ったかい?」 「いえ、なにも。 」 こっちも敵の情報が欲しい所だな。 「伊月さんに告白はしたのか?」 「はい。 …振られています。 」 「どういって?」 「ずっと好きでしたって言ったら、今はバスケが一番大切だから…と。 」 「脈はあるのか?」 「よく、わからないんですよ。 」 「どういう事だ?」 黒子にしては心底困ったという顔をした。 「実際、面倒見が凄く良いんです。 それも露骨に僕にだけ。 振られた後もそれは変わらないですし。 弟みたいに思われているとかでしょうか?」 「その可能性も無きにしもあらず…だな。 」 「なら、その家族愛を別のものと勘違いさせる事が出来ればあるいは。 」 「お前の想いは届くかも知れないな。 」 そんな事はさせないがな。 その伊月さんが黒子をどういうつもりで贔屓しているのか知らないが、最後に黒子を手に入れるのは俺だ。 そして日曜日。 両校でセッティングした練習試合の日だ。 場所は体育館を借りて行われる。 「今日は胸を借りるつもりで挑ませて貰います。 」 「どっちが勝っても負けても良い勝負にしましょう。 」 誠凜の主将の日向さんと握手する。 そして黒子を見て俺は一言。 「黒子。 うちがこの試合に勝ったら俺のものになってくれるね?」 演技1割、本音9割という所か。 「「「 なっ!? 」」」 「なぁに!征ちゃん!黒子君の事、好きだったの?お姉さん応援しちゃうわ!」 「まじで!?赤司!うーん、まぁ、黒子なら違和感ないか。 」 「俺は腹が膨れるならなんでもいい。 」 誠凜は皆驚きを隠せないようだがそれは想定内。 逆にうちの皆が許容範囲が広い事に驚いたな。 これなら試合に本気を出してくれるだろう。 「おい、赤司!」 「なんだ?火神。 」 「黒子の気持ち、無視してんじゃねぇよ。 」 「なんだ?お前も黒子が好きなのか?」 「ばっ!?そういうんじゃねぇよ!」 確かに火神のこの咄嗟に黒子を守ろうとするのは仲間だからだな。 それはそうと肝心の伊月さんはどうだ? 要注意だと思ったが、ノーリアクションという事でいいのか。 先程から唖然とした顔で俺を見るだけだが。 つまらん。 これなら俺が何もしなくとも黒子は失恋するだろう。 そして晴れて俺のものになれ。 そんな考えが浮かんだその時。 「待った。 」 声をあげたのは要注意人物筆頭の伊月さんだった。 「何ですか?」 「黒子には、好きな相手がいるんだ。 だからその要求はのめない。 」 右腕を伸ばし、その向こう側に黒子を庇う伊月さん。 黒子は黒子で何時もは何時もで無表情を貫いているその顔を緩ませた。 でも俺は黒子と事前に打ち合わせている。 嫌がろうがなんだろうがグイグイ踏み込んで行けと。 「伊月さん。 人の恋路を邪魔するのは野暮というものですよ。 それと、俺の黒子に近付かないで貰えませんか?あまり気分の良いものじゃない。 」 「黒子はお前のものじゃない。 」 「それならまず、この試合に勝って見て下さい。 勝てるものならね。 」 伊月さんは未だに黒子を庇ったままで頷いた。 試合は当たり前だが、俺達、洛山が勝った。 当然だ。 向こうは鉄心を欠いているんだからな。 だが、それでもやはり誠凜は良い動きをする。 火神のゾーンや、日向さんの3Pも中々だが、伊月さんに鷲の鉤爪をくらう時が一番ヒヤッとする。 WCでの事を思い出すからだろうか? それとも黒子の事で俺も焦っているのか? だが、勝ちは勝ちだ。 「俺達の勝ちだ。 約束を守って貰おうか、黒子。 」 「赤司君。 僕には好きな人がいるんです。 君の気持ちには今のところ答えられません。 」 「約束を破るのかい?」 もう、演技というものを忘れてしまいそうだな。 そんな時、またしても伊月さんの横槍が入った。 「赤司。 あれは約束なんかじゃなかった。 黒子は承諾さえしていない。 だから無効だ。 」 その伊月さんの言葉に誠凜側から賛同の言葉が相次ぐ。 一方、洛山側からは主に実渕が俺の約束がいかに有効であるのかを語る。 そんな水掛け論が皆を巻き込んでだんだんおれも煩わしくなってきた。 用はあれだ。 俺としては黒子を振り向かせて尚且つ、伊月さんに釘を刺せればかまわないんだ。 それを行うのにこの口論は不必要だ。 「そろそろ皆黙って頂けませんか?先程の約束は撤回する事にします。 」 「え?なんでよ、征ちゃん!」 「ふー、わかって貰えたか。 」 「良かったな、黒子。 」 伊月さんが黒子の肩に手を置いた。 黒子はそれが嬉しいのかはにかんで笑っていた。 気にくわないな。 俺は黒子と伊月さんの元に足を進めていく。 「え?赤司君?」 「こっちを戴く事にするよ。 」 未だに肩に伊月さんの手が置かれていたが知ったことじゃない。 どれだけ近くにいても、自分では守れないと思い知れ。 さっと黒子の顎に指を当て素早く唇を掠め取った。 放心する黒子の口内を蹂躙する。 狭くて微かに甘い。 バニラシェイクの効果だろうか? ふと、気配を感じてそれを避けた。 伊月さんの拳だった。 「黒子に近付くな。 」 「それはあなたに言われるような事じゃない。 」 「赤司…君…。 」 「お前が悪いよ、黒子。 何時までも鈍いままのお前がね。 」 帰るぞと洛山のメンバー達に声をかけていた時だった。 黒子が駆け寄って来たのは。 これはもしや!? さっきのキスで俺の魅力に気付いたのか? 俺は振り向いて黒子を受け入れようと少し腕を広げて迎える準備に入った。 「…赤…君。 赤司君!待って下さい!」 「どうしたんだい?黒子。 やっと俺の魅力に気付いたのかな?」 「イグナイト!」 「グフッ…!」 何故か胸に飛び込んできたのは黒子でなく黒子の掌痕だった。 防御も何も出来ていなかった俺は体をくの字に曲げる。 「僕のファーストキス!返して下さい!」 「いくら俺でも…不可能…。 」 「じゃあせめてもう一発、イグナイトを…。 」 「い、いや、流石にもう無理。 」 突然、脇に後ろから腕を差し込まれて羽交い締めにされた。 「なっ!?誰だ!」 「実渕さん。 」 「ダメよ、征ちゃん。 これはケジメなのよ。 いくら征ちゃんだって乙女の唇を無断で奪うのは罪だわ。 罪は償わなきゃ。 はい、黒子君。 やっちゃって頂戴。 」 「ありがとうございます、実渕さん。 イグナイト!」 「ゥグッ…!」 こうして俺は気を失う事となった。 「こんばんは、赤司君。 今日はありがとうございました。 京都には無事に帰れましたか?」 「ああ。 俺は気が付いたら京都に戻っていたよ。 」 「まぁ、そういう日も有りますよね。 」 「そうそう無いと思うが。 」 「それより聞いてください!」 「どうしたんだ?」 「君が帰った後なんですけど、伊月さんがなんだか優しくなったんです。 僕の周りは危ない人が多そうだから出来るだけ側にいて守りたいって言ってくれたんです。 作戦勝ちですね!」 「因みに付き合っては?」 「それは残念ながら…。 」 「そうか。 俺なら何時でも協力するからまた声をかけてくれ。 」 「ありがとうございます。 その時は改めて連絡します。 そろそろ遅くなりましたね。 続きはまた今度にしましょうか。 」 「そうだな。 名残惜しいが。 それじゃあまた。 」 「はい。 また今度。 」 そうして電話を切る。 今の黒子の話の内容からして、付け入る隙はまだまだ十分にある。 今度は黒子を怒らせる事の無いように気を付けて作戦を綿密に練る必要があるか。 赤司征十郎は全く懲りていなかった。

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楽譜: 僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい / back number : ピアノ(ソロ) / 中級

僕 は 君 の 事 が 好き だけど 君 は 僕 を 別に 好き じゃ ない みたい 歌詞

「赤司君。 こんな夜分にすみません。 」 「いいんだよ、黒子。 俺も久しぶりにお前と話がしたいと思っていた所だ。 」 急な黒子からの電話に内心、心踊らせていたがこんな時間の電話だ。 きっと何か俺にしか出来ないような相談事でもあるんだろう。 「で、どうしたんだい?」 「実は…好きな人ができたんです。 協力してくれませんか?」 思わず意識が遠退きそうになった。 俺が中学時代出会った俺を含めた5人のチームメイト達は揃って10年に1人の才能を持つと言われたバスケット選手だった。 その名を『キセキの世代』という。 だが、その才能に皆が傲っていた。 そんな俺達を変えてくれたのが、幻の六人目である黒子テツヤだった。 感謝なんて言葉では言い表せないだろう。 いや、むしろそれ以上の感情が最近では生まれてしまったか。 俺は黒子を愛している。 だから黒子が困っているのなら俺が助けてやりたい。 それはきっと他の皆も同じ考えの筈だ。 だが…これは想定外。 「黒子もそういう年頃になったか。 で、相手は同じ学校の生徒かい?」 「はい。 バスケ部の先輩なんです。 」 「相田監督か?」 「違います。 カントクじゃ無いんです。 …おかしいですか。 」 誠凜でバスケ部に所属する女子学生は相田監督ただ一人。 それが違うという。 そして黒子の今の台詞。 「男か…?」 「はい。 男が男好きになるのが滑稽ですか?この想いが叶いっこないって思いますか?。 決めつけないで下さい。 」 「いや、好きになった相手の性別にとやかく言うつもりはない。 」 黒子は見た目に反して諦めがかなり悪い。 今回の件も俺を利用して最後の足掻きに出ようとしているんだろうな。 黒子は儚げな印象の割りに中身が真っ黒だから。 「で、俺に何をして欲しいんだ?」 「赤司君にしか出来ない事です。 」 「俺にしか出来ない?」 「僕の事、好きなふりをしてくれませんか?」 好きなふり…か。 「黒子は相変わらず鈍いんだな。 」 「何の事ですか?」 「何でもないよ。 それで?詳しい作戦は?」 そうして、京都の夜は更けていった。 数日後、土曜日、東京。 駅に到着すると、黒子が迎えに来てくれた。 「久しぶりだな、黒子。 お前の誕生日以来か。 」 「本当に久しぶりです。 おかしいですね。 あの頃は毎日一緒に体育館を駆け回っていたのに。 」 「本当だ。 」 少し干渉に更ける俺と黒子。 だが、俺は内心別の事を考えているし、それは黒子も多分同じだろう。 互いにどう好きな相手を追い詰めるかで頭を一杯にしている。 と、そこに俺の同行者から声がかかった。 「お久しぶり、お土産買って来たのよ。 誠凜の皆さんの分もね。 気に入ってくれるかしら?」 「はい。 勿論です。 お気遣いありがとうございます。 実渕さん。 葉山さん、根武谷さんも長旅お疲れ様です。 」 「いーんだって。 気にすんなよ。 」 「それより腹へったな。 」 「電車の中であれだけ食ってたじゃない。 」 俺と黒子はこの計画を進める為に、洛山と誠凜の練習試合を企画した。 黒子伝いに相田監督に申し込んだら簡単に受け入れてくれた。 距離が遠いので一泊二日での日程での企画だ。 この期間中、俺はなるべく黒子に圧力をかけながら独占欲を丸出しにする、という至ってシンプルな計画になっている。 正直俺には都合が良い。 「実渕。 俺は少し黒子と別行動を取る。 後は頼んだ。 」 「任せて、征ちゃん。 」 俺達はタクシーでその場を後にした。 黒子に誘われてマジバで作戦会議をする事にした。 黒子は思っていないだろうがこれはデートと言っても過言ではない。 だがあわよくばもっと先の展開へ…というのは今回は望めそうにない。 仕方無い。 今は慎重にいかねばならない。 「伊月先輩ってわかりますか?彼がターゲットです。 」 俺のターゲットは何時でもお前だけどね。 「ああ。 わかる。 同じPGとして良い選手だった。 」 「そうでしょう。 伊月先輩は格好いいんです。 」 「妬けるな。 」 「何ですか?」 「同じPGとして妬けるって言ってるんだよ。 俺は格好良くないのかい?」 「そうですね。 PGでなら伊月先輩の次位には格好いいです。 」 「ならいい。 」 全く良くはない。 黒子が俺以外の誰かを褒めるなんて悪夢か。 だが、今は大人しく黒子の作戦に従うのが懸命だ。 いざという時、頼れると思われていた方が良いだろう。 「で、赤司君は伊月先輩の前で僕にとにかくアピールして下さい。 勿論僕はいやがります。 」 「ずいぶんありきたりな作戦だな。 もっと演出とかしなくて良いのか?」 「いえ、赤司君ってだけでもう充分な演出ですから。 なんせ、魔王様ですし。 」 「何か言ったかい?」 「いえ、なにも。 」 こっちも敵の情報が欲しい所だな。 「伊月さんに告白はしたのか?」 「はい。 …振られています。 」 「どういって?」 「ずっと好きでしたって言ったら、今はバスケが一番大切だから…と。 」 「脈はあるのか?」 「よく、わからないんですよ。 」 「どういう事だ?」 黒子にしては心底困ったという顔をした。 「実際、面倒見が凄く良いんです。 それも露骨に僕にだけ。 振られた後もそれは変わらないですし。 弟みたいに思われているとかでしょうか?」 「その可能性も無きにしもあらず…だな。 」 「なら、その家族愛を別のものと勘違いさせる事が出来ればあるいは。 」 「お前の想いは届くかも知れないな。 」 そんな事はさせないがな。 その伊月さんが黒子をどういうつもりで贔屓しているのか知らないが、最後に黒子を手に入れるのは俺だ。 そして日曜日。 両校でセッティングした練習試合の日だ。 場所は体育館を借りて行われる。 「今日は胸を借りるつもりで挑ませて貰います。 」 「どっちが勝っても負けても良い勝負にしましょう。 」 誠凜の主将の日向さんと握手する。 そして黒子を見て俺は一言。 「黒子。 うちがこの試合に勝ったら俺のものになってくれるね?」 演技1割、本音9割という所か。 「「「 なっ!? 」」」 「なぁに!征ちゃん!黒子君の事、好きだったの?お姉さん応援しちゃうわ!」 「まじで!?赤司!うーん、まぁ、黒子なら違和感ないか。 」 「俺は腹が膨れるならなんでもいい。 」 誠凜は皆驚きを隠せないようだがそれは想定内。 逆にうちの皆が許容範囲が広い事に驚いたな。 これなら試合に本気を出してくれるだろう。 「おい、赤司!」 「なんだ?火神。 」 「黒子の気持ち、無視してんじゃねぇよ。 」 「なんだ?お前も黒子が好きなのか?」 「ばっ!?そういうんじゃねぇよ!」 確かに火神のこの咄嗟に黒子を守ろうとするのは仲間だからだな。 それはそうと肝心の伊月さんはどうだ? 要注意だと思ったが、ノーリアクションという事でいいのか。 先程から唖然とした顔で俺を見るだけだが。 つまらん。 これなら俺が何もしなくとも黒子は失恋するだろう。 そして晴れて俺のものになれ。 そんな考えが浮かんだその時。 「待った。 」 声をあげたのは要注意人物筆頭の伊月さんだった。 「何ですか?」 「黒子には、好きな相手がいるんだ。 だからその要求はのめない。 」 右腕を伸ばし、その向こう側に黒子を庇う伊月さん。 黒子は黒子で何時もは何時もで無表情を貫いているその顔を緩ませた。 でも俺は黒子と事前に打ち合わせている。 嫌がろうがなんだろうがグイグイ踏み込んで行けと。 「伊月さん。 人の恋路を邪魔するのは野暮というものですよ。 それと、俺の黒子に近付かないで貰えませんか?あまり気分の良いものじゃない。 」 「黒子はお前のものじゃない。 」 「それならまず、この試合に勝って見て下さい。 勝てるものならね。 」 伊月さんは未だに黒子を庇ったままで頷いた。 試合は当たり前だが、俺達、洛山が勝った。 当然だ。 向こうは鉄心を欠いているんだからな。 だが、それでもやはり誠凜は良い動きをする。 火神のゾーンや、日向さんの3Pも中々だが、伊月さんに鷲の鉤爪をくらう時が一番ヒヤッとする。 WCでの事を思い出すからだろうか? それとも黒子の事で俺も焦っているのか? だが、勝ちは勝ちだ。 「俺達の勝ちだ。 約束を守って貰おうか、黒子。 」 「赤司君。 僕には好きな人がいるんです。 君の気持ちには今のところ答えられません。 」 「約束を破るのかい?」 もう、演技というものを忘れてしまいそうだな。 そんな時、またしても伊月さんの横槍が入った。 「赤司。 あれは約束なんかじゃなかった。 黒子は承諾さえしていない。 だから無効だ。 」 その伊月さんの言葉に誠凜側から賛同の言葉が相次ぐ。 一方、洛山側からは主に実渕が俺の約束がいかに有効であるのかを語る。 そんな水掛け論が皆を巻き込んでだんだんおれも煩わしくなってきた。 用はあれだ。 俺としては黒子を振り向かせて尚且つ、伊月さんに釘を刺せればかまわないんだ。 それを行うのにこの口論は不必要だ。 「そろそろ皆黙って頂けませんか?先程の約束は撤回する事にします。 」 「え?なんでよ、征ちゃん!」 「ふー、わかって貰えたか。 」 「良かったな、黒子。 」 伊月さんが黒子の肩に手を置いた。 黒子はそれが嬉しいのかはにかんで笑っていた。 気にくわないな。 俺は黒子と伊月さんの元に足を進めていく。 「え?赤司君?」 「こっちを戴く事にするよ。 」 未だに肩に伊月さんの手が置かれていたが知ったことじゃない。 どれだけ近くにいても、自分では守れないと思い知れ。 さっと黒子の顎に指を当て素早く唇を掠め取った。 放心する黒子の口内を蹂躙する。 狭くて微かに甘い。 バニラシェイクの効果だろうか? ふと、気配を感じてそれを避けた。 伊月さんの拳だった。 「黒子に近付くな。 」 「それはあなたに言われるような事じゃない。 」 「赤司…君…。 」 「お前が悪いよ、黒子。 何時までも鈍いままのお前がね。 」 帰るぞと洛山のメンバー達に声をかけていた時だった。 黒子が駆け寄って来たのは。 これはもしや!? さっきのキスで俺の魅力に気付いたのか? 俺は振り向いて黒子を受け入れようと少し腕を広げて迎える準備に入った。 「…赤…君。 赤司君!待って下さい!」 「どうしたんだい?黒子。 やっと俺の魅力に気付いたのかな?」 「イグナイト!」 「グフッ…!」 何故か胸に飛び込んできたのは黒子でなく黒子の掌痕だった。 防御も何も出来ていなかった俺は体をくの字に曲げる。 「僕のファーストキス!返して下さい!」 「いくら俺でも…不可能…。 」 「じゃあせめてもう一発、イグナイトを…。 」 「い、いや、流石にもう無理。 」 突然、脇に後ろから腕を差し込まれて羽交い締めにされた。 「なっ!?誰だ!」 「実渕さん。 」 「ダメよ、征ちゃん。 これはケジメなのよ。 いくら征ちゃんだって乙女の唇を無断で奪うのは罪だわ。 罪は償わなきゃ。 はい、黒子君。 やっちゃって頂戴。 」 「ありがとうございます、実渕さん。 イグナイト!」 「ゥグッ…!」 こうして俺は気を失う事となった。 「こんばんは、赤司君。 今日はありがとうございました。 京都には無事に帰れましたか?」 「ああ。 俺は気が付いたら京都に戻っていたよ。 」 「まぁ、そういう日も有りますよね。 」 「そうそう無いと思うが。 」 「それより聞いてください!」 「どうしたんだ?」 「君が帰った後なんですけど、伊月さんがなんだか優しくなったんです。 僕の周りは危ない人が多そうだから出来るだけ側にいて守りたいって言ってくれたんです。 作戦勝ちですね!」 「因みに付き合っては?」 「それは残念ながら…。 」 「そうか。 俺なら何時でも協力するからまた声をかけてくれ。 」 「ありがとうございます。 その時は改めて連絡します。 そろそろ遅くなりましたね。 続きはまた今度にしましょうか。 」 「そうだな。 名残惜しいが。 それじゃあまた。 」 「はい。 また今度。 」 そうして電話を切る。 今の黒子の話の内容からして、付け入る隙はまだまだ十分にある。 今度は黒子を怒らせる事の無いように気を付けて作戦を綿密に練る必要があるか。 赤司征十郎は全く懲りていなかった。

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