空の青さを知る人よ ネタバレ。 【感想・ネタバレ】『空の青さを知る人よ』は、青く滲んだ思い出をもう一度描き出す物語

【ネタバレあり】映画「空の青さを知る人よ」感想・解説!

空の青さを知る人よ ネタバレ

山間の街に住む高校生・相生あおい。 進路を決める時期なのに大好きな音楽漬けの日々を送る。 そんな彼女を心配する姉・あかねの昔の恋人で、高校卒業後に上京したきりだった慎之介が、街に帰ってきた。 やがてあおいは、しんのに恋心を抱いていくが…。 一方あかねと慎之介も13年ぶりに再会を果たす。 過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。 【「BOOK」データベースより】 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 』、『心が叫びたがってるんだ。 』を製作した超平和バスターズが送るアニメ、その小説版になります。 単なる青春小説にとどまらず、その時代を通り過ぎてしまった世代にとっても刺さる内容になっています。 二百ページちょっとと短めなので、サクッと読むことができます。 映画公式サイトは。 映画は2019年10月11日(金)より全国ロードショーとなります。 この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。 ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。 スポンサーリンク 昔の恋人 あかねの高校時代の同級生で、同じく市役所で働く中村正道はバツイチで、あかねに好意を抱いています。 しかし、あかねには忘れられない人がいました。 高校時代、金室慎之介や正道は四人でバンドを組んでいて、あかねは慎之介と付き合っていました。 あおいは彼らの演奏に感動し、それがきっかけとなってベースを今でも続けています。 慎之介はあかね一筋ですが、今のあおいのようにバンドで成功するという夢があり、高校卒業後、一緒に東京に行こうとあかねにいいます。 しかし、あかねはこれを断ります。 慎之介は成功したらあかねを迎えにくると約束し、東京に旅だったのでした。 しんの いつものようにお堂であおいがベースの練習をしていると、少年が声をかけてきます。 それは、高校時代の姿をした慎之介でした。 慎之介は『しんの』の愛称で呼ばれていて、これ以降、『しんの』と表記します。 他人の空似かと思いましたが、しんのの左目の白目部分に黒い点が浮かんでいます。 これはあおいと同じ特徴で、しんのは自分とあおいを『目玉スター』と呼んでいました。 しんのは成長したあおいに気が付いていませんが、あおいは目の前の現実が信じられず、逃げ出します。 一方、しんのはお堂から出ることができず、あおいを見送るのでした。 スポンサーリンク フェスティバル 正道は町興しのために『音楽の都フェスティバル』を企画し、大物演歌歌手・新渡戸団吉を呼ぶことに成功します。 しかし、新渡戸はその土地のことに触れなければご当地ソングは歌えないと適当な理由をつけ、市役所のお金で豪遊します。 生演奏のためにバックバンドもついてきますが、そのギターはなんと慎之介でした。 こちらは正しい時間を進み、三十一歳になった慎之介です。 混同を避けるために、大人の方を慎之介、学生の方をしんのと表記します。 生霊 あおいはしんののことをあかねに相談できず、正道の息子・正嗣にだけ伝えます。 あおいは冷静になってしんのと話すうちに、現状を把握します。 しんのがあかねに東京行きを打診した時、あかねたちの両親が他界。 あかねはあおいを守るためにしんのとの約束を破り、この町に留まることを決めます。 一方、ショックを受けたしんのはこのお堂で考え事をし、目を覚ますと今になっていました。 あおいは、目の前にいるしんのが、あかねに強い気持ち、未練があるから無意識のうちに飛ばした生霊だと判断します。 しんのは、慎之介とあかねが結婚すれば全て解決し、自分も慎之介に戻れると考え、あおいと正嗣はそれに協力するのでした。 スポンサーリンク 未練 慎之介は、いまだにあかねのことを思っていました。 想像していた成功とは違いますが、東京で立派に音楽で生活しています。 しかし、十三年ぶりに会ったあかねの態度は冷たいものでした。 慎之介は夢を追いかける中で現実に押しつぶされ、変わってしまったのです。 姉の思い あおいはしんのと一緒に高校時代の卒業アルバムを見ます。 あかねは『好きな言葉』として、『井の中の蛙大海を知らず されど空の青さを知る』と書いていました。 しかし、あおいにはその意味が分かりませんでした。 代役 豪遊の中で、バッグバンドのベースとドラムが鹿肉にあたってしまい、出演することができなくなってしまいました。 そこで急遽、代役としてベースをあおい、ドラムを正道が担当します。 しかし、慎之介は素人がプロの世界に首を突っ込むなとあおいを突き放し、以後、練習に参加しなくなります。 あおいは彼の言葉に頭がきて、しんのと一緒に見返そうと猛練習をします。 その中で、あおいはしんのに恋をするのでした。 面影 ある日、あおいは慎之介が弾き語りをしているのを偶然耳にします。 曲は、彼らが高校時代によく演奏していたゴダイゴの『ガンダーラ』でした。 その姿には、しんのの面影が残されていました。 そこに歌を聞きつけたあかねが現れます。 あかねは慎之介のことを忘れてなどおらず、彼のソロデビュー曲もちゃんと買っていました。 その曲はとても恥ずかしい曲で、あかねに向けられたものでした。 このやり取りの中であかねと慎之介は、少しだけ昔の時間を取り戻します。 慎之介は今の仕事をやめ、この町に戻ってこようかと口にしますが、諦めるのはまだ早いとあかねに諭され、二人は微妙な距離感を残して別れるのでした。 告白 あおいは、しんのに告白します。 しかし、それは付き合いたいからではなく、けじめのためでした。 あおいはしんののことが好きなのと同じ、もしくはそれ以上にあかねのことも大好きなのです。 あかねの幸せを考えたら、自分としんのがくっついていいわけがありません。 あおいは決意を新たにするのでした。 後悔を晴らす フェスティバル前日、新渡戸が愛用のペンダントをなくし、このままでは歌えないと騒ぎ出します。 ここ数日の写真を見比べて、トンネルで落としたのでは推測。 あかねがとりに行くことになりました。 しかしその後、地震によって土砂崩れが発生。 心配になったあおいはあかねに電話をかけますが出ません。 いてもたってもいられず、あおいはお堂に向かって走り出していました。 一方、慎之介は置きっぱなしにしていた昔のギターをとりにお堂を訪れ、そこでしんのに出会います。 そこにあおいも合流。 慎之介としんのは口論になり、しんのはあおいと共にあかねを助けるために動きだします。 しんのはあかねを残した慎之介の後悔から生まれた存在で、彼を閉じ込めることで慎之介は東京に出て、そして今その思いと向き合おうとしていました。 そして、あおいもあかねの恋を応援できなかった後悔があり、二人は二度そんな思いなどしたくありませんでした。 あかねを思うあおい、そしてしんのの気持ちが通じたのか、二人は空を飛んでお堂を出てあかねの元に向かいます。 その空の青はとても綺麗な色をしていました。 一番の愛 大木が倒れ、トンネルに続く道をふさいでいました。 しんのはその隙間から中に入り、あおいは追いかけてきた慎之介と合流します。 あかねの名前を二人が叫んだその時、しんのがあかねを抱えて出てきました。 あかねは無事で、慎之介ではなく真っ先にあおいに抱きつきます。 ようやくあおいは気が付きます。 あかねはあおいのことが大好きだから、慎之介との約束を破ってここに残ってくれたのです。 その愛を、あおいはちゃんと受け止めなければならなかったのです。 一通り落ち着くと、あおいは一人で帰ると言い出し、あかねは慎之介としんのを車に乗せて別々に帰るのでした。 結末 車の車内でしんのは寝てしまい、あかねと慎之介が話します。 慎之介は、夢もあかねも諦めないことを宣言。 彼が『井の中の蛙大海を知らず されど青空を知る』の意味を知ったのは、上京後でした。 蛙は井戸の中を出なくても、そこから見える青空の青さ、美しさ、愛しさをちゃんと知っていたのです。 それはあかねにとってのあおいであり、慎之介にとってのあかねでした。 ここまでの話を聞いて、トンネルの中でしんのも同じことを言っていたと明かすあかね。 そして、あかねの口からこの先も慎之介と一緒にいたいという内容のことが示唆され、気が付くと、しんのは消えていました。 一方、しんのが消えたことに気が付いたあおいは涙を流し、青い空を見上げます。 自分はこの空の青さを知って、何ができるだろうと。 エピローグ フェスティバルのステージから二年後、あおいは東京で組んだバンド『ガンダーラ』で凱旋公演をするためにこの町に戻ってきました。 客席にはあかねと慎之介が隣り合っています。 二人は結婚し、慎之介が東京で音楽を続ける関係で遠距離で暮らしています。 演奏中、あおいは思います。 東京に出て進んだつもりだけれど、自分はまだ井戸の中にいるのではないか、出られないのではないかと。 そんな時、あおいはあかねの好きな言葉を思い出して、空を見上げます。 その青さを覚えている限り、自分はどこまでも走っていけると。 最後に 夢を抱いている、追いかけていた人ならとても考えさせられる内容だと思います。 僕自身、今の生活の愛しさを噛み締めながら、次の場所に向かって走っていきたいとたくさんのパワーをもらうことができました。

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映画『空の青さを知る人よ』あらすじネタバレと感想。アニメの作画ロケ地(秩父)を聖地にオリジナル脚本の源流に立つ

空の青さを知る人よ ネタバレ

「空の青さを知る人よ」姉に対する罪悪感の深さ Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告【10月11日 金 公開】」より この映画一番の見どころは、あおいの葛藤。 物語の中盤、あおいはしんのを好きになったことに罪悪感を抱きます。 それは、 慎之介と話すあかねが見たことのない楽しげな表情を浮かべているのを見たから。 しんのがあかねに対して抱いている気持ちは聞いていたけど、現在のあかねにとっての慎之介という存在の価値は計り知れなかったんですよね。 上記のシーンで、あかねはそれを偶然知ることになるわけです。 あかねにとって慎之介は、13年前と同じ、代わりのいない大切な存在だと。 そんな姉の姿を見て、自分の気持ちを認めてはダメだと悟ったあおいは「 好きになっちゃだめなんだ」とまで言います。 あおいの同級生である大滝さんが、好きになることに罪悪感を抱えるあおいをみて困惑するように、 誰かを好きになるというのは自然なことなはずですよね。 「好きになる」という人間にとって本能的なことを制止するなんて、どれほど辛いことか。 けれど、あおいはそれを自分に課します。 この行動を、姉を思っていることの裏返しとして見ると、バンドの練習所でしんのに問われた「なんで東京に行くのか」に対するあおいの答えに、とても重みが出てくるんですよね。 「わたしがここから出て行けば、あか姉は自由になれる」 メチャメチャ偏屈なことを言えば、少なくともこれを言った時点では、ミュージシャンになりたいという夢の大義名分にあかねを使っていると言えなくもないわけです。 けれど前述のあおいの苦悩の様子から、この発言が本当の気持ちであることがわかります。 本当どころか、心の底から姉の自由を願っているんですよね。 「空の青さを知る人よ」あおいとあかねの独特な関係性 Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告【10月11日 金 公開】」より 自分が誰かに迷惑をかけているとか、誰かの自由を奪っているとかっていう自己嫌悪は、わりと普遍的な感情ではあると思うんですよね。 僕自身、たくさんのリソースを注いでくれた両親に対して何もしてあげられないことに、申し訳なさでいっぱいになることがあります。 けれど、親というのは年齢がひと回りもふた回りも違ったり生きた環境が違ったりで、 一番親密な関係なはずなのにどこか別人・超人みたいな印象もある。 そう言う点で、 「姉という距離感はどうなんだろう?」と考えずにはいられなくなるんですよね。 あおいにとってあかねは、姉であると同時に育ての親でもあります。 それに、あおいとあかねは14歳の年の差があるのでやっぱり別人というか、違う人と感じることはあるのかもしれない。 あおい攻略ノートを見たときに姉の努力を知って驚くのは、あおいがそういう見方をしていたことの現れだと思います。 ただ、死んでしまった両親より年齢は近いし、同性ということもあるので、「こういうこと考えているのかな」とか、 相手の思考を辿るときの難易度はいくらか容易いハズなんですよね。 姉妹という関係によって共感性も高くなる。 自分が思っていることは、当然姉も同じように思っているんじゃないかと考えられるわけです。 あおいは「地元という牢獄に囚われている」と言いますが、 「自分が思うのなら姉もそうなんじゃないか」と考えているんですよね。 それが罪悪感を生み出す元になっている。 あかね自身は口に出さないだけで、不自由を感じているんじゃないかと。 あかねは自分の胸中を外に出さないタイプなので、尚更そういった疑念が加速する。 あおいが姉の卒業文集を見るときに言った「 あか姉はわたしと変わらないことを書いているだろう」という言葉から、自分の思考をそのまま姉に当てはめていることが垣間見えます。 では、「果たしてあかね本人は、あおいの思惑通り不自由や不足を感じているのか?」というのが肝心なところですが、 あかねが見ている景色や考えていることは、あおいが思っていた以上に違かったんですよね。 この見ている景色の違いこそ後述する「空の青さ」だと言えます。 「空の青さを知る人よ」空の青さとは? Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告2【大ヒット上映中】」より 「井の中の蛙 大海を知らず されど空の青さを知る」 高校の卒業文集に書かれたあかねの言葉。 「井の中の蛙 大海を知らず」という部分は、広く知られている故事成語のひとつで、以下のような意味があります。 考えや知識が狭くて、もっと広い世界があることを知らない。 世間知らずのこと、見識の狭いことにいう。 広辞苑第六版より そして続く「 されど空の青さを知る」という意味深げなワード。 これらの言葉は、あかねはもちろん、あおいや慎之介、しんのの心情を知るためのキーワードになっていて、ひいては 物語の象徴のような重要さが秘められています。 舞台となっている 秩父は周囲を山に囲まれた盆地なので、井戸のイメージが一層現実味を帯びて、あおいが「私たちは牢獄に閉じ込められてるんだ」と愚痴るのにも頷けます。 そうやってあおいが地元を揶揄するのは、田舎出身の人にありがちな東京への憧れだけでなく、前述したように、「そうできなかった姉」を一番近くで見てきたゆえの申し訳なさが多分に含まれているからなんですよね。 憧れだったしんのが上京したことから始まる「東京にはなにかあるんだ」という気持ちは、 その何かがあるだろう東京に行かせてやれない姉に負い目を感じることで、どんどん膨らんでいった。 自分は姉のように我慢したくないし、我慢してきた だろう 姉を自由にしてやりたい。 そうした思いが、東京という大海を目指す礎になったのだと思います。 望みを叶えられる場所への渇望を歌う「ガンダーラ」は、そんなあおいの、 今いる場所ではない別のどこかに理想を求める姿勢を表しています。 だけど、 あかねとあおいの見ている景色は大きく相違していた。 あかね自身は「妹に自由を奪われた」とは思っていなかったんです。 あおいは自分自身を、自由を奪った人間だと「だれもかれも思っている」と卑下したけど、少なくとも姉はそう思っていなかった。 確かにずっと地元に住んでいるあかねは、外の広さなど知る由もないんですよね。 たぶん、「慎之介と一緒に上京していたら」というifを考えることもあったと思います。 でも、ずっと井戸の中で過ごしてきたからこそ、あかねは空の青さを知っている。 自分のすぐ近くにある幸福を大切にできる。 その身近な幸福こそ、あおいという存在なんですね。 13年前、「一緒に東京の専門学校へ行く」というあかねとの約束は果たされなかったものの、東京でソロミュージシャンとして活動を始めた慎之介。 が、世に出した曲は鳴かず飛ばずで、音楽で生きて行くことの厳しさを身を持って感じることになります。 荒波に揉まれ、腐っていた自分をバックミュージシャンとして拾ってくれた新渡戸に感謝する一方で、理想と乖離した現実に苦悩します。 そんな彼は、実際に大海に赴き、その広さや厳しさに直面した 「大海を知った人」と言えます。 そして、 13年前の写真を手に練習所に訪れたことは、忘れようとしていた気持ちにもう一度向き合おうという意思の表れでもあるんですよね。 あおいたちにとっては過去から来た存在だけど、本人にとっては今さっきあかねに上京を断られたばかりで、失意の底にいる状態のしんのは、 東京に「ガンダーラ」を求める志と、あかねと一緒にいたいという思いの狭間にいます。 物語が進むごとに、「ババア」になったあかねの姿、好きという気持ちをストレートに伝えるあおいとツグ、なにより、あかねを失った未来の自分を見て、あかねのかけがえのなさを再確認していきます。 そして、あかねへの気持ちを忘れようとする慎之介を目の当たりにして怒りを爆発させ、重要なことに気づきます。 ミュージシャンとして成功したいと言う夢は、あかねと一緒にいることが前提だということ。 この気づきは、慎之介なしには至ることができなかったものだと思います。 しんのは、自分の中の迷いに気付きながらも確信はできないままで、練習所に閉じ込められていました。 あおいを通して未来の自分を見るや、おっさん臭い見た目や女癖の悪さにケチをつけるものの、 ミュージシャンとしての活動に関しては特に文句を言ったりしないんですよね。 慎之介本人はミュージシャンとしての自分に満足していないのにも関わらず。 しんのは、勇気を持って大海に臨んだ未来の自分を否定せず、「お前は進んでる」とまで言います。 ただ一点、「自分の未来がこうだとしたら嫌だ」という判断基準で、あかねを忘れようとする慎之介は許せなった。 身近な存在の大切さに気づいた瞬間ですよね。 なんというか、 言うなれば「 井の中の蛙のしんの、大海を知った慎之介を通して、あかねという空の青さを知る」みたいな。 そして、忘れてはならない、しんのがあかねに言った「 空の青さを知ったら、ツナマヨが昆布に勝てるわけない」という言葉。 しんのは自分にとっての空の青さを知るとともに、 ずっと気になっていたあかねにとっての空の青さにも気づいたんですね。 卒業文集で、世界征服を宣言したしんのに対して、「井の中の〜」の一節を書いたのは、「わたしはここにとどまるけれど、大丈夫」というあかねなりのメッセージのように感じられます。 そんなあかねのいう「空の青さ」とはなんなのか?なんでツナマヨじゃなくて昆布なのか?しんのは知りたくてたまらなかったはず。 練習所に閉じ込められたしんのは、あおいと過ごすなかで、彼女がどれほど姉を思っているかを体感した。 そして、あかねが愛を注ぐ対象の人間として、彼女の魅力に触れたことで、空の青さの正体に気づいたのだと思います。 恋を忘れてしまったあかね Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告【10月11日 金 公開】」より 空の青さを知ったあかねは、全てを悟ったかのような全能キャラに見えます。 高卒後すぐに仕事を始め、家事育児などの親の務めも果たし、地元付き合いもこなしたりと、 並々ならぬ苦労人なのに人並み以上の幸福を求めない。 まるで仏。 ただ、恋愛に関しては積極的になれないという一面があります。 みちんこから好意を向けられていることを知りつつも、自らアクションを起こしたりはしない。 また、これまで何人かと付き合ってきたと言っているけれど、おそらくそれも、相手に合わせた消極的な交際だったんじゃないかなと考えられます。 作中に詳しい描写がないので断言できないけども このように あかねが恋に奥手な理由を考えてみると、初恋が自分の意思や相手の意思とは関係の無い理由で消滅してしまったというのが大きいんじゃないかな、と思います。 どうにもできないことがある、という無力感が尾を引いてしまっている感じ。 あかねと慎之介 Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告2【大ヒット上映中】」より 好きな気持ちを持っているのに表現できないあかねの苦悩は、慎之介と再会したときに露わになります。 演歌のバックバンドをしている現実を「こうなるはずじゃなかった」と嘲る慎之介に、「31歳なんてまだまだこれから」と言って励ますあかねは、一人残された後に涙を流します。 たぶん、「一緒に東京に行こう」というしんのの誘いを断った時は、目の前のことを処理するのに精一杯だったのだと思います。 両親が亡くなり、まだ小さいあおいの面倒を1人でみることになったわけですから。 両親が亡くなったときあおいは4歳なので、あかねは想像を絶する苦労をしてたんですよね…。 4歳ってまだ小学生にもなってない。 折り合いをつけるという言葉では足りないくらいに現実がのしかかっていたはず。 そう考えると、あかねと慎之介の関係は、選択する余地すらなく消滅したとも言えるわけです。 それが、13年という歳月を経て、ある程度落ち着きを取り戻したところに再び初恋の相手が現れることで、忘れていた過去を思い出さざるを得なくなった。 あかねは、 忘れていた過去の復活と同時に、13年前と何も変わらない思いに気づいたと思うんですよね。 一緒にいたかったけど、選択の余地などなかった高校3年のとき、離れる決意をしたあの日と同じように、 彼の夢を信じていること、好きでいること。 色々な思いが溢れて、涙が出てきてしまった。 忘れようとするけどどうしてもできない、でもそれを伝えることもできない苦悩に苛まれるのは慎之介のほうも一緒です。 もうひとつの「青さ」 Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告【10月11日 金 公開】」より 選択肢が増える一方で、積極的・直接的な手段には移さなくなった大人たち。 それとは対照的に、あおいとしんのは、ひたすらに 青いんですよね。 あかねや慎之介は「好き」という2文字を言葉にしない一方で、あおいやしんのたちは胸の中の思いをつぎつぎに言葉にしています。 みちんこに「あかねえとくっつけてやる」と直談判すると「自分でやる」と断られ、「慎之介と気持ちの決着をつけるために新渡戸を地元に招いた」と明かされたり、戸棚に隠されたあおい攻略ノートから、一人で自分を育ててくれた姉の非凡な努力を知ったりと、 大人たちは口にせずとも秘めている思いがあることにあおいは気づいていきます。 あおいがしんのに言い捨てるかのように放った「好きだ」という言葉には、そういった大人たちへの反発という意味も込められているような気がします。 いろいろな人のいろいろな思惑が渦巻いていることを知ったけれど、「 もう、こう伝えることしかできないよ」という白旗をあげるかの如くストレートな言葉。 ツグがあおいのことを好きだとしんのに打ち明けるシーンも同じように、飾り気なく気持ちを表現するんですよね。 ツグに関しては将来のプランも含めた説得力満載の告白でしたが。 僕は、この若者ゆえの不器用さに、心打たれました。 歳をとって視野が広くなるにつれ、思っていることをそのまま言葉にすることのリスクだとか、恐れだとかが生じてしまって、つい回りくどくなることがあるんですよね。 いい大人になったら「好きです!」から始まる恋なんてのはマイノリティだとも思うし。 そういうある意味冷めた観点から、 あおいたちの発する、周りの環境を自主的に変えて行くエネルギーを見ると、それは未熟さともいえるけれど、若さそのものともいえるし、羨ましささえ湧いてくるんですよね。 赤く熟すことで味わえなくなってしまったものもあるのだなぁ…と感傷に浸ってしまう。 エピローグでは、エネルギッシュなあおいとしんのに後押しされたかのように、慎之介が 夢とあかねを諦めないことを言葉にし、あかねは ツナマヨおにぎりを作ろうと仄めかします。 特にあかねにとっては、気持ちを言葉にする勇気は相当なものだったはず。 慎之介とあかねが青さを取り戻したこのシーンは、物語のエピローグでもあり、2度目の初恋のプロローグでもあるので、より一層印象的に見えてくるんですよね。 「空の青さを知る人よ」感想のまとめ Youtube「映画『空の青さを知る人よ』予告2【大ヒット上映中】」より ゆるふわチックな見た目・言動からは想像もつかないほどの苦労と努力をしてきたあかねの愛情深さ。 東京への憧れに比例して湧き上がる地元の閉塞感に辟易する裏では、姉への罪悪感を抱えているというあおいの優しさ。 この二人の関係性だけでも物語性があるのに、そこに恋というジレンマの元が加わって メチャクチャ厚みのある映画になっているので、見る人によって目の付け所が大きく変わるんじゃないかと思います。 世代が違うキャラクターが登場して絡みあっていくので、 大人の苦労や停滞感、思春期の素直さや危なっかしさのような共感の入り口が無数にあるのも「スゴい作品だな〜」と思ったポイントのひとつです。 あと、 あいみょんは流行っていることを知りつつも曲は全く聞いたことがなかったのですが、この映画をきっかけに主題歌をヘビロテしています。 あおいの一つの恋が終わったあと、しんのと一緒に跳ぶ清々しいほどの青い空。 そこに、あかねの影を追う慎之介の歌でもある「空の青さを知る人よ」が流れるわけです。 アレは泣かせにきてる。 人間が涙を流す前触れのけいれん?みたいなのがあるじゃないですか。 あれが突如起こってしまって、「 これアカン」と必死に堪えました。 幸い、頰に涙が伝うことはありませんでしたが…。

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「最後がなぁ」空の青さを知る人よ 背中にエンジンさんの映画レビュー(ネタバレ)

空の青さを知る人よ ネタバレ

スポンサーリンク 空の青さを知る人よ【映画】あらすじ・超平和バスターズ・主題歌は? 空の青さを知る人よ【映画】あらすじ・超平和バスターズとは? \『』予告第2弾、解禁/ 『』の新しい予告編が解禁となりました。 が歌うW主題歌の1つ「葵」が本邦初公開! ぜひ、ご覧ください! — 映画『空の青さを知る人よ』 soraaoproject 山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。 将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。 そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。 二人は、13年前に事故で両親を失った。 当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。 それ以来、あおいの親代わりになり、二人きりで暮らしてきたのだ。 あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。 姉の人生から自由を奪ってしまったと・・・。 引用:「TOHOシネマズ」公式サイト アニメ映画「 空の青さを知る人よ」は、 超平和バスターズ(ちょうへいわバスターズ)と呼ばれる、 長井龍雪さん・ 岡田麿里さん・ 田中将賀さんの3人によるアニメーション制作チームによって制作されました。 超平和バスターズという名前は、2013年に劇場公開もされた人気アニメ「 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 」の劇中に登場し、そのチームの名前をそのまま原作者名として使っていました。 そして、2015年の映画「 心が叫びたがってるんだ。 」の製作で、 長井龍雪さん・ 岡田麿里さん・ 田中将賀さんの3人が再集結したことから再び原作者名として使われることとなり、今回の「 空の青さを知る人よ」でまたもや3人による作品が実現しました。 私は、2008年に 岡田麿里さんが監督を務め、 田中将賀さんがキャラクターデザインをしたアニメ「 とらドラ! 」にハマり、その流れで「 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 」や「 心が叫びたがってるんだ。 」も好きになりました。 どの作品も心に刺さる描写が多くて、中学・高校生時代を思い出すことができて気持ちが若返るのでとても好きです^^ 超平和バスターズ 監督: 長井龍雪さん 2013年:劇場版「 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 」 2015年:劇場版「 心が叫びたがってるんだ。 」 2019年:劇場版「 空の青さを知る人よ」 脚本: 岡田麿里さん 2013年:劇場版「 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 」 2015年:劇場版「 心が叫びたがってるんだ。 」 2019年:劇場版「 空の青さを知る人よ」 キャラクターデザイン: 田中将賀さん 2008年:テレビアニメ「 とらドラ! 」 2013年:劇場版「 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 」 2015年:劇場版「 心が叫びたがってるんだ。 」 2019年:劇場版「 天気の子」 2019年:劇場版「 空の青さを知る人よ」 アニメ映画「 空の青さを知る人よ」は、心理描写が得意な脚本家: 岡田麿里さん、心に響く綺麗な表現が得意な監督: 長井龍雪さん、2019年に大ヒットしたアニメ映画「 天気の子」のキャラクターデザインを担当した 田中将賀さんという最強トリプルタッグで描かれる、 過去と現在を繋ぐ四角関係の恋を軸にした、夢を追いかける高校生の物語です。 夢を追いかけている人も、夢に悩んでいる人も、若い頃の夢を忘れている人も、みんなが何かに気づける作品となっているので、ぜひ見てみてください^^ 主人公: 相生あおいの切ない恋にも注目ですよ。 空の青さを知る人よ【映画】主題歌は? 今日はあいみょんさんの『空の青さを知る人よ』です! 歌声が心に響いてきてとても感動しました! とても良かったです。 — 邦楽垢 music探し music46389540 主題歌は、 あいみょんの「 空の青さを知る人よ」 と「 葵」に決まりました。 上の予告で流れているのは、 あいみょんの「 空の青さを知る人よ」です。 作品のテーマにとてもマッチしていて、若者の心を掴むキャッチャーな歌になっいる素敵な歌なので、ぜひ聴いてみてください^^ ちなみに あいみょんの「 葵」は、この記事の一番上にある予告第2弾で流れている曲ですよ。 あいみょんはほんと良い曲歌いますよね^^ スポンサーリンク 空の青さを知る人よ【映画】主なキャストは? 相生 あおい(あいおい あおい) 映画『』登場人物紹介! さんが演じるのは、あかねの妹・相生あおい。 卒業後上京してミュージシャンになることを夢見ている。 — 映画『空の青さを知る人よ』 soraaoproject 声優: 松平健 大物演歌歌手。 音楽祭で唄うことになり、そのバックミュージシャンとして 金室慎之介を指名する。 相生あおい役を務める 若山詩音さんは、劇場アニメ初デビューです。 初々しい感じが高校生役としてピッタリですね^^ 相生あおいの姉である 相生あかね役を務めるのは、テレビドラマや映画で活躍する 吉岡里帆さんです。 声優としての活躍は、2017年の劇場版アニメ映画「 名探偵コナン から紅の恋歌」の 枚本未来子役以来で、今回で2度目となります。 声優初挑戦の 若山詩音さんと2度目の 吉岡里帆さんのタッグということで、ちょうど姉妹らしくて良いかもしれませんね^^ そして、 金室慎之介と しんの役を務めるのは、テレビドラマや映画や舞台で引っ張りだこのベテラン俳優: 吉沢亮さんです。 意外にも声優初挑戦ということで、 吉沢亮さんのステキな声にも注目してみてくださいね^^ そして、意外な出演者、 松平健さんの声や歌にも注目です。 お堂に現れた13年前の金室慎之介(しんの) 13年前。 お寺にあるお堂が、高校生バンドを組む 金室慎之介(しんの)たちの練習場所でした。 金室慎之介が愛用するギターの名前は、彼女の名前である 相生あかねから取って「 あかねスペシャル」と名付けていました。 お堂には、いつも 金室慎之介の彼女の 相生あかねと、妹の 相生あおいも来ていました。 金室慎之介はお調子者で、ちょっとバカだけどまっすぐな性格。 相生あおいにとって、お堂は、いつも賑やかで楽しくて、幸せな場所でした。 また、 相生あおいは、目の中にホクロがあるのを見つけた 金室慎之介に、俺と同じ目玉スターだな!と言われたり、でっかくなったらうちのベースな!と言われたりして、嬉しかったことを覚えています。 しかし、 金室慎之介は、「あかねスペシャル」を置いて、東京に上京してしまいました。 そして、現在。 相生あおいは高校2年生になりました。 相生あおいの進路希望は、山に囲まれた牢獄みたいな地元から早く離れ、「東京に出て、バンドで天下を取る」ことです。 ベースを持って、いつものように練習しているお寺のお堂に行くと、驚くことに、そこには13年前の高校生姿の 金室慎之介(しんの)がいました。 驚く あおいと しんのでしたが、話しているうちに、お堂にいる しんのは、13年前に「 相生あかねから、一緒に東京に行くのを断られた 金室慎之介」ということが判明します。 あおいの姉である 相生あかねは、高校を卒業したら 金室慎之介と一緒に東京に上京する予定でした。 しかし、両親を交通事故で亡くしてしまったことで、 相生あかねは地元に残ることを選んだのです。 お堂に現れた13年前の 金室慎之介( しんの)は、お寺のお堂から出ることができず、見えない透明な壁に遮られて指一本も出すことができません。 あおいは、この しんののことを生霊だと納得することに。 金室慎之介と 相生あかねが再び付き合えば全て丸く収まり、 しんのも本体に戻ると楽観的に考える しんのは、 あかねに二人をくっつけるように頼むのでした。 あおいと しんのは、 相生あかねの高校卒業アルバムを見ました。 そこには、 相生あかねの好きな言葉として「 井の中の蛙 大海を知らず されど空の青さを知る」と書いてありましたが、その意味は分かりませんでした。 金室慎之介と相生あかね あおいの住む町で、「音楽の都フェスティバル」が開催されることになりました。 目玉イベントは、大物演歌歌手の 新 渡戸 団吉。 新 渡戸 団吉は、1週間前から到着し、駅前のロータリーで一曲歌い出しました。 市役所の職員として 新 渡戸 団吉を迎えに来た 相生あかねは、 新 渡戸 団吉のバックバンドとして、つまらなそうにギターを弾く 金室慎之介を発見するのでした。 金室慎之介は、高校生の頃は夢も希望もあり、自分の未来が輝かしいものになる確信と自信がありました。 しかし、現実は甘くなく、何もかみも上手くいかなかったのです。 ホテルの部屋まで 相生あかねに送ってもらった 金室慎之介は、色んな想いが入り乱れて悪酔いしてしまい、 相生あかねに「ガッカリさせないで」と言われてしまうのでした。 そんな中、 新 渡戸 団吉のバックバンドのベースとドラムが、鹿肉の食中毒になってしまい、本番に出られなくなってしまいます。 そこで代役として急遽、ベースを あおいが担当することに。 しかし、 金室慎之介は素人がプロの世界に首を突っ込むことに腹を立て突き放してしまい、練習にも参加しなくなりました。 しんのと相生あおい あおいは、 金室慎之介を見返すため、 しんのと猛練習を始めることに。 あおいは、練習の最中、自分ならできると信じてくれる しんのに恋をします。 お堂での練習中に、進路の話題になりました。 あおいの進路は、東京へ行ってバンドをやること。 まっすぐに褒めてくる しんのでしたが、 あおいが地元を出たい目的は、姉の 相生あかねに自由に生きて欲しいからという理由でした。 両親を亡くして以来、ずっと面倒を見てくれて、いろんなことを我慢して縛られてきた姉の 相生あかねを自由にしたい。 あおいは、胸の奥にしまっていたことを全部 しんのに打ち明けると、心が軽くなりました。 姉の 相生あかねや しんののためにも、 相生あかねと 金室慎之介をくっつけなければならない。 しんのに恋をした あおいは、その事実にくじけそうになります。 相生あかねと 金室慎之介が恋人になると、 しんのは消えてしまう。 相生あかねの幸せを考えると、自分( あおい)が しんのを好きになっていいわけがない。 別れ 金室慎之介は、階段に腰掛けてギターを弾いていました。 こっそり見ていた あおいの反対側に 相生あかねが現れます。 東京での苦労や悩みを口にする 金室慎之介に曲をリクエストする 相生あかね。 それは、 金室慎之介のソロデビュー曲「 空の青さを知る人よ」でした。 相生あかねのために歌ったその曲は、聞いていられないくらい恥ずかしい曲だった。 途中からふざけて笑い合う二人。 戻ってこようかなと言う 金室慎之介でしたが、まだまだこれからだから諦めるなと話す 相生あかね。 あおいはそれを聞いて、ほっとします。 そして、いろんな意味が込められた別れの言葉を口にする 金室慎之介。 金室慎之介が去ると、 相生あかねは静かに泣くのでした。 告白 姉の 相生あかねの涙を初めて見た あおいは、引き出しの中から 相生あかねの書いた「あおい攻略ノート」を見つけます。 そこには、 相生あかねが自分( あおい)のために頑張ってくれたことがたくさん書いてありました。 あおいは、階段で 相生あかねと 金室慎之介の寄りが戻りそうになった時、戻らなければ良いと思ったり、別れてほっとしたことを反省して涙を流します。 いてもたってもいられなくなった あおいは、お堂にいる しんのの元へ。 私は しんのが好き。 金室慎之介じゃなくて、 しんのが好き。 しんのが 金室慎之介の中に戻ってしまうくらいなら、今のままでいて欲しい。 言ってはいけない言葉を言ってしまい心が痛む あおい。 だけど、私はあか姉( 相生あかね)も大好きなんだ! 相生あかねの幸せを考えたらやるべきことは一つなのに、 しんのが消えてしまうことも嫌な あおい。 どうしたら良いかわからないまま、 あおいはお堂から駆け出します。 土砂崩れ そんな中、 相生あかねが 新 渡戸 団吉の落し物を探しにトンネルに向かった後に、土砂崩れがあったと知らせが入ります。 巻き込まれたとの知らせは無いですが、 あおいは周囲が止めるのを振り切って全速力で駆け出しました。 その頃、お堂では、ギターの「あかねスペシャル」を取りに来た 金室慎之介と しんのが出会ってしまいました。 お互い罵り合う二人。 そんな中、 あおいが走ってきます。 土砂崩れに 相生あかねが巻き込まれたかもしれないと話す あおい。 動こうとしない 金室慎之介を早く探しに行くように怒鳴る しんの。 しんのは、臆病な自分( しんの)を「あかねスペシャル」と共にお堂に置いてちゃんと前に進んだことを 金室慎之介に諭し、将来お前( 金室慎之介)になっても良いかも知れないと思わせてくれと涙を流します。 しんのは、 相生あかねを想う気持ちは負けないと、見えない壁にぶつかり始めます。 その手を取る あおい。 その瞬間、二人は宙を舞っていました。 生還 しんのと あおいは、空を飛んでトンネルへと向かいます。 牢獄だと思っていた町は、空から眺めると、とても綺麗でした。 トンネルの出入口は、前日の大雨による地盤の緩みで、大量の土砂に埋もれていました。 しんのは空を飛んで上の隙間からトンネルの中へと入っていきます。 そこに息を切らせながら駆けつける 金室慎之介。 金室慎之介はすぐに土砂を登り始めます。 それを止める あおい。 押し問答を繰り返す二人の前に、 相生あかねを抱き抱えた しんのが現れます。 金室慎之介と あおいは、一気に力が抜けました。 両手を広げた 金室慎之介の横を、 相生あかねは素通りして あおいに抱きつきます。 相生あかねは、誰よりも あおいを一番に考えていたため 金室慎之介と別れたこと、大好きな 金室慎之介との約束より あおいを選んだこと。 その愛を世界で一番私が受け止めなきゃいけなかったんだと思う あおいなのでした。 空の青さを知る人よ 車に乗り込む 相生あかねと 金室慎之介、そして しんの。 一人で帰ると言い、 あおいはお別れを告げます。 「じゃあね、 しんの」 簡単な挨拶だからこそ、心が痛む あおい。 しんのは、静かに頷いて「ありがとな、目玉スター」と微笑みます。 3人が見えなくなったのを見計らって、 あおいは走り出しました。 車の中で、 金室慎之介は、後部座席で眠る しんのを見ながら、ちゃんと前に進んでいたこと、 相生あかねを諦めたくないことを口にします。 金室慎之介を見つめる 相生あかね。 そして、 相生あかねの好きな言葉「 井の中の蛙、大海を知らず。 されど、空の青さを知る」の意味に気づいたのは、東京に行ってからだったと語ります。 井戸の中から出ることのできない蛙は、外の世界を知らない。 されど、井戸から見上げた「 空の青さ」や美しさ、愛しさをよく知っている。 妹を一番大切にできる あかねを好きになって良かったと話す 金室慎之介なのでした。 気がつくと後部座席にいた しんのがいなくなっていました。 その頃、 あおいは叫びながら走っています。 前から風が吹いてきて、前髪を持ち上げました。 しんのがいなくなったことを悟る あおい。 肩を震わせながら、 あおいは涙を流しながらその場にかがみこみました。 「 空の青さ」を知った自分は、何ができて、何になれるのだろうと考える あおいなのでした。 結末 2年後。 屋外ステージで緊張する あおいの肩を 金室慎之介が叩きます。 あおいは、東京で「ガンダーラ」というバンドを組んで、凱旋公演のため地元の町に戻ってきたのです。 相生あかねと 金室慎之介は結婚しましたが、 金室慎之介は東京で音楽を続けているため、遠距離の新婚生活です。 演奏の最中、 あおいは思います。 「 井の中の蛙、大海を知らず。 されど、空の青さを知る」 私は大きな海へと出られたのか、もしかしたら、ここはまだ井の中かもしれない。 どんなに走っても井戸から出られないかもしれない。 そんな時は、姉の 相生あかねの好きな言葉にならって、空を見上げます。 ここがどこだろうと、空の青さをちゃんと見ておこう。 そうすれば、自分はどこまでも走っていける。 スポンサーリンク 空の青さを知る人よ【映画】まとめ 映画「空の青さを知る人よ」の主題歌です。 あいみょんさんの曲は10月2日に発売されます。 」ということわざをもとに、 過去と現在を繋ぐ四角関係の恋を軸にした、夢を追いかける高校生の物語でした。 夢を追いかけている人も、夢に悩んでいる人も、若い頃の夢を忘れている人も、グッとくるものがあったのではないでしょうか^^ 結末ネタバレでは、主要メンバーにのみ焦点を当てて、言葉をなるべく取り除いて、なるべく簡潔に書きました。 あえて細かく書かなかった理由は、声優による心の篭った喋りや、綺麗な映像、 あいみょんによる二つの主題歌や音楽が折り重なった方が、心に響くし、感じ方が違うと思ったからです。 ネタバレで結末がわかっていても心に響く良い作品なので、ぜひ映画館でご覧ください^^ 秋の夜長にピッタリな映画だと思いました。 映画「 空の青さを知る人よ」は、 2019年10月11日(金)から公開です。

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